スピードスケート・ショートトラックで久しぶりの出場にもかかわらず国体で2位になられたムーブメントファンダメンタルズ10期修了の竹原さんから復帰のプロセスでのムーブメントファンダメンタルズで得られたものを使ってトレーニングされてきたレポートが来ています!
竹原氏のレポートより
私は現在34歳で、3歳から20代中盤までショートトラックスピードスケート(以下「ショートトラック」という)という競技をやっておりました。現在はパーソナルトレーニング指導を中心に活動しており、その傍らでショートトラックのコーチサポートをしています。2017年にMOFを受講してから、スケート競技にムーブメントは活かせるのでは?という考えから、まずは自身で試してみたいと思い、再びショートトラックにトレーニング指導者という観点から取り組みました。そして、2019年2月に釧路で開催された冬季国民体育大会では、5000mリレーで2位という結果を得ることができました。練習は2018年7月から、夏場は隔週に1回程度、秋頃から週に1回、多い時で2回という頻度でした。
今回は、そのトレーニングで行っていた内容の一部をご紹介します。
フィジカル面のトレーニングはスクワットやデットリフトを中心にスナッチやパワークリーン、プライオメトリクスなどを含めてメニューを組み立てています。これらはトレーニング指導者として活動するにあたって、自分自身で行うことも大切だと考えているため、日常的に取り組んでいます。
ムーブメントトレーニングは、選手時代からコーナーにおける右足のターン動作を苦手としていたため、ラテラルでのキャッチ動作を中心に練習しました。ショートトラックの指導ではコーナーで、「右肩を下げて!」とか「左肩を上げろ!」などと注意されることがありますが、正直これらは自分の中で違和感でしかありませんでした。MOFでキャッチ動作の練習を行った際にインラインを作る考え方を学び、「これだ!!」と感じ、自然であり、かつ踏ん張りの効くポジションはショートトラックに活かせると確信しました。
ショートトラックではコーナーでの写真のように体を低くし、内側に倒す姿勢をとります。
※写真①
そのため、ムーブメントトレーニングでも低い姿勢でのラテラルキャッチ練習を2パターン行いました。
シャッフルからのラテラルキャッチ
横方向にシャッフルで細かく進み、深い姿勢でキャッチ。
※写真②
チューブを用いたラテラルキャッチ
チューブで牽引しておき、リリースしてその勢いを深いキャッチ姿勢で受け止める。
※写真③
これまで長年やってきた癖も強く残っているため、氷上で完璧にターン技術を習得するにはまだ至りませんが、着実に改善されてきていると思います。
また、これらの他にもMOFで教わったムーブメントトレーニングを行っていますし、コーナリングで活かすためのフロントフットでの加速や、脛の角度を意識したイミテーショントレーニングなども試行錯誤しながら取り入れています。
当然、現在の競技力のレベルとしては週5~6回、朝、晩と練習していた現役時代より劣りますが、34歳となり、体力も衰え、体重や体脂肪率も増加し、滑れる回数も少ないことを加味すると、高いパフォーマンスを発揮できているのではないかと思っています。ひょっとすると、このまま継続し、体を作り込めれば過去の自分を上回る可能性もあるのではないかという手応えすら感じています。
ムーブメントはウエイトトレーニングなどで得た強いフィジカルを、競技動作に繋げるための橋渡しになるものだと思っています。トレーニングをしても競技力が向上しないと感じている方にこそ、取り入れてもらいたいと思います。
より効率的にトレーニングを実施するための良いツールになっているようですね!!