CMCマスターコーチの森下さんの活動のご紹介です!
なんと高校の部活全体に対してのフィールドトレーニングのセッションをされていました!!
1月26日に、茨城県の公立高校の運動部を対象に講習会をやらせて頂きました。
同校野球部は年に10回ほど私がサポートしているのですが、他の部活の生徒は全くの初めてのムーブメントスキルへのチャレンジとなりました。
そんな講習会で、うまくいったこと、逆にあまりうまくいかなったことがありましたので、皆さまとシェアしたいと思いレポートを書かせて頂きました。
<対象者>
野球部、サッカー部、男女バスケ部、男女テニス部、男女卓球部、女子バレー部、
剣道部の総勢80名。
<時間>
2時間。座学とウォーミングアップで30分、実技90分
<テーマ>
「走る・曲がる・止まる・跳ぶのスキル」を学ぶ
<ゴール>
- 準備
- 動き出し
- 方向変換
<プログラムの流れ> → 元々準備していたもの (注)ドリル名の詳細はご容赦下さい
Ⅰ,テーマ :準備
- パワーポジション(アスレチックポジション)を作る
- 1をパートナーが肩を左右から押す 左右5秒
3.抜重 テニスボールキャッチ①&② 各5回
4.パワーポジションで歩く 10回×2セット
5.パワーポジションでもも上げ ※ジョッキーング
6.ハイ&ロー ※ハイニーとジョッキーングを交互に行う
Ⅱ.テーマ :動き出し(タ・ターン)
1.ラテラルラインジャンプ 5往復×3セット
2.ラテラルラインジャンプワイド5往復×3セット
3.ラテラルフロントフットスキップ 左右10m×2セット
4.クロスオーバースタートの前に、バックフットのタップ練習 左右10回×1セット
5.クロスオーバースタート 左右5m×2セット
6.ジョッキーング→タ・ターンスタート 5m×左右2本 ※ラテラルスタート
Ⅲ.テーマ :方向変換 (減速)
- クロスオーバーストレッチ 左右10秒
2.クロスオーバースクワット 左右10回
- 1.2で止まる 左右3回 ×1セット
- 5mラン→クロスオーバー1・2ジャンプ 2往復×3セット
5.クロスオーバージャンプ 6歩×2セット
6.123走 10m×2セット
7.ジグザグ走 4回×2セット
<実際にやってうまくいったと感じること> 思いつくままに書きます
・思っていた以上に良かったのが、Ⅱの3のラテラルフロントフットスキップ
おそらく、腕振りを上から両手で振り下ろすやり方でやったのが良かったと思われる。イメージは膝蹴りでした。
・Ⅲの3、4は、フロントフット減速からのストップと、ジャンプでしたが、かなりの選手が良い感じでできました。サッカー部の選手はセンターリングのイメージでやっても良いと伝えました。
・Ⅲの7は、どちらかというと、浅めのパワーカットなのですが、まず方向を変える側のフロントフットで減速して、その後にバックフットで角度作り、そして次のフロントフットで加速することを意識しました。リズムはタン・タ・ターン!
・全体としては、最後のゴールである方向変換は短時間のわりには、まずまずの選手が良い動きでやることができました。座学も含め120分はあっという間でしたが、ほぼほぼ時間通りに進めることができたのもよかったです。
<あまりうまくフィードバックできなかったこと>
・Ⅰの1、4、5、つまりパワーポジション、ジョッキーングという準備のポジション作りは全体的にあまり良い方向に導くことができませんでした。
私がやったアプローチ
肩幅より広くスタンスをとり、つま先と膝をまっすぐにする。そこから、お尻をひき膝の上に手をつき胸をはる。単純に疲れたときに膝の上に手をつき休む姿勢です。
ポイントは、足ウラの接地感はつま先でも踵でもなく真ん中。お尻後ろで背中まっすぐです。そこから手は外しリラックス。まあ、ここまではまあいいのですが、その後、マーチをし、段々それを小さく速くする、つまりジョッキーングをやるのですが、まあ、姿勢の崩れること。そうヒップヒンジの姿勢ができないのであります。
野球部へのアプローチは、股関節内旋内転のラテラルヒップヒンジからやっているのですが、今回そこは割愛しているので予想通りというか、改めてヒップヒンジをどう伝えるか、考えさせられました。
・Ⅱの動き出しの中で、予定していなかったラテラルバックフットスキップを途中やりました。が、これがこれが、かなり選手には難しかったようで、うまくいかなかったので次のセットはマーチにしたのですが、今一つでした。
・Ⅱの動き出しで、これも予定していなかった、膝蹴りをするイメージで、バックフットで角度作りフロントフットで踏み込み、スキップするというものをやったのですが、なかなか選手には難しそうでした。実は、この膝蹴りのイメージでスタートするというのは私がこの高校の野球部だけでなく、いろんな選手にフィードバックしているものなのですが、この感覚を伝えるには時間が足りませんでした。やりたいことは、いかにバックフットで頑張りすぎないということなのですが。リズムはタ・ターンです。
ウォールのラテラルエクスチェンジなどをこの前にやった方がいいなと感じております。
<まとめ>
・座学では作用反作用の法則の話も入れ、適切な方向に力を出し、適切なタイミングで、お尻で地面を押すということも話ました。そんなこともあり、講習会後の顧問も先生方とのやりとりで、改めて簡単でもいいから伝えるべきだなと思いました
・今回の講習会で自分の中で大事にしていたことが2つあります。
一つはリズムです。初めての、しかも1回限りの講習会なので、説明を多くしたくなるのですが、それよりも全体のリズムを良くすることを心掛けました。ほとんどの種目が2人組で交代し、笛の合図でテンポよく進めました。
逆に言えば、個別のエラーへの対応はほとんどできませんでしたが。
二つ目は、技術的なことですが、バックフットで頑張らないことを強調して伝えました。
私自身が両膝前十字靭帯損傷しているので、それを引き合いに出し、下手をすると膝のケガをしてしまうことを伝えました。
・朝倉さんが教えてくれたのですが、フリーアプリケーションは思い切ってやった方がいいと。今回の講習会でも、ある意味でアグレッシブな動きの方が選手たちはイキイキと、それでいて意外とエラーなくやっているように感じました。ですから、テーマⅢの方向変換は思っていた以上にうまくいったように感じました。
以上、長々ととりとめもなく申し訳ありませんが、先日の講習会での気づいたことのご報告になります。何か一つでも参考になるものがあれば幸いです。